予防接種 投与方法皮下注射のままで大丈夫?!
予防接種
文字通り予防するための注射なので、あまり必要性を感じない。
健康な時に注射をするから。
多分必死にスケジュールを組む、0-1歳のママ、妊活中の女性以外はあまり興味のない分野だと思う。
しかし、「予防」はとても重要であり、
予防接種の対象の疾患は、感染すると治すことが難しかったり、
合併症がやっかいだったりと接種するにはそれなりの理由がある。
しかし予防接種は日本と欧米と比較すると、
日本は遅れをとっている。
様々な点で。
予防接種の対象となる疾患
投与方法
注射の種類
などなど。
最近では、子宮頸がんワクチン(HPVに対するワクチン)の副反応に対するニュースが様々あり、
話題になっている。
どの疾患に対して予防接種をするのか、しないのかということもとても話題になるが、
今日は投与方法について。
現在日本での予防接種の投与方法は皮下注射がメイン。
諸外国では筋肉注射がメイン。
筋肉注射の理由は、その方が局所反応が少ない(注射部位が腫れたり、赤くなること、つまり注射後の痛みも少ない)
皮下注射の理由は、筋肉注射によって神経障害が出る可能性を減らすため
ワクチンには、不活化ワクチンと生ワクチンがある。
不活化ワクチンは生ワクチンに比べて抗体がつきにくい。
不活化ワクチンは副反応が起きやすい(アジュバント製剤など、製造上の差から)
そして筋肉注射の方が抗体がつきやすい。
副反応の低さ、抗体をつきやすくする必要性からも、不活化ワクチンは筋肉注射を行うべきなのである。
インフルエンザは筋肉注射が有効的なのです。
参考資料
「不活化ワクチンの皮下注射を再考する」
海外では不活化ワクチンは筋肉注射が常識、かたや日本では・・・
添付文書でも「皮下注射」と記載がある。
医学書院/週刊医学界新聞(第3162号 2016年02月15日)
「マイクロニードル技術を活用した経皮ワクチン製剤の開発」
マイクロニードルを用いた予防接種。貼っておくだけで、薬剤は浸透し、マイクロニードルは溶解する。注射をしなくても予防接種できる日がくるかもしれない!という技術。